質の高い睡眠をとるために最も大切なことは、一日24時間のリズムをしっかりと回復させることです。人間の長い歴史のなかで、一日のリズムが最も崩れているのは、間違いなく現代人だからです。
一日のリズムは、「サーカディアンリズム」と呼ばれています。このリズムが崩れてしまったために、質の高い睡眠がとれず、特に午前中の脳の機能が低下して、仕事や勉強に悪影響が出ている人が、少なくありません。
夜ふかしは得意なのに、朝起きるのが苦手な人。午前中、ボーつとしてしまって調子が出ない人。充分に睡眠をとった実感が湧かず、起床後に頭がすっきりしない人……。このどれかに当てはまる人は、サーカディアンリズムを崩してしまっている可能性があります。
逆にいえば、こうしたタイプの方は、一日のリズムさえ上手く調整できれば、質の高い睡眠をとれるようになるケースが多いのです。また、これに伴って、脳の働きを今以上に向上させる効果も期待できます。
一日のリズムは、水面の波とよく似ています。水面の波は、山の部分が高いはど谷の部分も深くなります。これと同じことが、睡眠についても成り立ちます。私たちの身体は、夜に深く眠るはど、日中には活動が活発になってくれます。逆に、日中に身体が活発に活
動するはど、夜には深く眠ることができるという性質もあるのです。
仕事や勉強で大きな結果をつかみ取るために、一日のリズムに着目して、質の高い睡眠をとる方法を考えていきます。
「ぐっすり寝た気がしない」「日中、頭がボーつとして眠い」……。効率的な仕事や勉強をするには、 質の高い睡眠をとり、脳の働きを高めるのが第一。ここでは、脳のメカニズムに合った最適な睡眠法 を紹介。本番前日でも普段通り眠れる入眠儀式、脳に負担が少ない起床法、生活リズムを崩 さない寝だめの方法、自分の眠りがわかる睡眠日記など、今日から使える裏技が満載。さらに、 睡眠時無呼吸症候群や「居眠り病」の対策、睡眠薬の用い方など、医学的な見地からアドバイス。 「脳力」を発揮し、快適生活を送るための処方箋。
眠っている間は仕事も勉強もできないので、睡眠はついつい軽視されがちです。しかし、 脳の機能から考えれば、睡眠は起きているときの裏返しだと言えます。実際、質の高い眠 りをとれば、日中は高い「脳力」を発揮できます。逆にまた、日中、適切に脳や身体を機 能させれば、夜は質の高い睡眠をとることができます。
ステップアップさせることは、人生の質そのものをステップアップさせることに つながります。心地よい質の高い睡眠をとれば、あなたの人生は、より充実した、よりド ラマチックな、そして、より幸せいっぱいのものになるはずです。本書がそのための一助 になれば、著者として最高の喜びです。
さあ、「脳力」を高める快適睡眠術を今晩から実践しましょう!
最適な睡眠時間は、年齢によっても異なる必要な睡眠時間の長さは、同じ個人でも年齢によって異なってくるものです。このことを充分に自覚していない人が多いため、思わぬ落とし穴に陥ることがよくあります。
睡眠時間を決める遺伝子!?「ロングスリーパー」と「ショートスリーパー」の格差を生み出しているメカニズムについては、まだはっきり解明されてはいません。ただし、睡眠の長さに影響を与える遺伝子が、何らかの形で関与しているのは確かでしょう。
ダービンチは3時間、アインシュタインは10時間睡眠だった人間の脳にとっては、一日に何時間、眠るのが最も望ましいのでしょうか。これは、脳のコンディションをよい状態に保ち、仕事やプライベートで充実した生活を送るには、是非とも知っておきたいことです。
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